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 マンション管理士及び管理業務主任者の受験体験を基にして、両資格の学習方法、重要論点、合格に向けた考え方について研究しています。

過去問中心で学習すると効率的である

過去問とは

 過去問とは、本試験で実際に出題された問題であり、当該試験の姿を端的に表しています。資格試験の対策で重要なことは、試験内容を把握することです。

 試験内容を把握するということは、

どのような範囲で出題されるのか
どのような問題が出題されるのか
どの程度の難易度なのか
何が問われているのか
論点は何なのか

というようなことを認識することです。

 それには過去に実際に出題された問題を見るのが一番正確で確実です。
過去問中心で学習することは、資格試験に効率的に合格する為の重要な対策となります。
 宅建試験やマンション管理士試験の過去問は、過去5年から7年、或いは10年分の出題をまとめた過去問集として各社から発売されています。
 過去問集には年度別にまとめたものと、分野別にまとめたものとがあります。年度別にまとめたものは、本試験と同じ問題が出題された順序でそのまま掲載されていますので、年度毎の問題を模擬試験の形式で解く練習をするのに適しています。分野別にまとめたものは、数年分の過去問を分野別に並べ替えてあるので、基本書による学習の進度に合わせて過去問を解くのに適しています。

過去問の学習は何故必要か

 試験に合格する為には、問題を解く力が必要です。問題を解く為には、各選択肢の内容が正しいのか、誤りなのかを判断する為の知識が必要です。従って試験に合格する為には、問われた内容の正誤を判断する材料となる知識が必要であることが分かります。
 基本書にはよく出題される内容と、あまり出題されない内容とが混在しています。基本書を作る側としては、あまり重要でない項目でも過去に一度でも出題された内容であれば一応触れざるを得ないからです。
 しかし、初学者が分厚い基本書を通読するだけでは、どの部分が重要で、どの部分があまり重要でないかの区別がつきません。そこで当該試験の各論点とその重要度を知る為には過去問から逆算することが必要となります。

過去問から必要な知識を逆算する

 まず基本書ありきで、知識を十分にインプットすれば自然と問題を解ける力が付くという考え方は、演繹的学習法と言えます。逆に過去問ありきで、過去問から前提となる論点や知識を抽出すれば、合格に必要な最低限の知識を修得出来るという考え方は、帰納的学習法と言えます。

 過去問から必要な知識を逆算するということは、

どのような試験範囲か
どのような出題形式か
何が問われているのか
どのような論点か

ということを認識した上で、

正解を導くにはどのように考えればいいのか
前提となる知識は何か

ということを洗い出すことになり、解答するにはどのような知識が必要かが分かります。過去問から逆算して学習すると、解答に必要不可欠な最低限の前提知識をインプットすることにつながります。

なぜ問題を解けるようになるのか

 資格試験の学習において、得点力を身に付けるにはどうすればよいのでしょうか。基本書を繰り返し読んで十分に理解すれば自然と問題を解けるようになるのでしょうか。
 膨大な知識をインプットすれば、それなりに問題を解けるようになりますが、かなり時間が掛かると思います。
 基本書を理解したから問題が解けるのではなくて、過去問を解いて出題形式や論点、解法を学んだから問題が解けるようになると思います。
 宅建やマン管・管業の試験では、過去に出題された問題が焼き直しされて繰り返し出題されます。過去問を読んだり解いたりすることは、試験内容を把握し、得点力を身に付けるという意味で、最も有効な学習方法となります。

過去問は初学者には結構難しい

 過去問は得点力を身に付けるのに役立ちますが、初学者が解こうとすると結構難しいという問題点があります。過去問は本試験の問題なので、ある意味総合力が必要な問題が含まれています。そのことが過去問学習の敷居を高くしています。
 過去問集を学習する際の一巡目はまともに解けなくて当然です。問題文及び各選択肢を読んで一応その時点の知識で解答してみます。長時間考える必要はありません。過去問を解くと言うよりも、過去問を読めばいいのです。
 過去問を読む事自体が出題事例の学習であり、重要論点のインプットとなります。

過去問を解くことはアウトプットであると同時にインプットでもある

 試験に合格する為に必要な知識とは、学究的な知識ではありません。本試験で問題を実際に解くことが出来る知識です。
 過去問学習はアウトプットであると同時にインプットでもあります。
 問題文や選択肢を読み、その後で解説を読むことで、

問われている論点は何か
どのように考えて正解を導けばいいのか

という思考過程が分かります。

 初めのうちは問題文や選択肢を読んでも分からないことがありますが、その際はすぐに解答や解説を読んでも構いません。分からなくても気にせずに過去問を読むことです。その過程で重要論点が頭に入ってきます。

インプットに時間を掛け過ぎないこと

インプットに時間を掛け過ぎると挫折し易い

 資格試験の学習において知識のインプットに時間を掛け過ぎると、学習期間の途中で挫折したり失敗したりする可能性が高くなります。学習の初期段階では、基本書によるインプットは概要をつかむ程度に流し、速やかに過去問に取り組む方が効率的に学習出来ます。ある程度のスピード感を持って学習する方が合格する可能性が高まります。

 一般的に資格試験の学習と言うと、まず基本書や教科書の通読から始める方が多いと思います。これは義務教育を受けた時の習慣の名残りかも知れません。私達はどうも、教科書を読んで十分に理解してからでないと問題集に取り掛かってはならない、という呪縛にとらわれているように思います。

 資格試験に失敗する主な要因の一は、様々な理由で学習を途中で止めてしまうことです。学習が続かない理由は、飽きたり、興味が薄れたり、意欲を無くしたりすることが考えられます。途中で飽きてしまう理由は、分厚い基本書を通読する学習方法が単調だからです。また、挫折する理由は、基本書を通読することにかなりの時間を要する割に、思ったほど理解が進まないからです。

 資格試験に慣れていない方は、まず基本書を通読して十分に理解することが先決であると考えがちです。基本書を十分に理解しようとする姿勢自体は正しいのですが、インプット偏重主義が効率的な学習を阻害しています。

分厚い基本書を通読する弊害

 分厚い基本書を通読する学習方法には以下の弊害があります。

基本書を通読すること自体にかなりの時間を要する。
基本書の中盤以降を読む頃には始めの方の内容を忘れている。
基本書を読むだけでは理解が進んだかどうかが分からない。
基本書を読むのに飽きてしまい、途中で挫折する要因となる。

 マンション管理士の試験範囲は、民法、区分所有法、マンション管理適正化法などの法律分野、税務、仕訳などの会計分野、建築設備、建物知識などの建築分野というように、広範囲に渡っています。基本書のページ数は試験範囲の広さに比例して多くなり、分厚いものになっています。

過去問から重要論点を知る

 基本書を暗記しようとしたり、完全に理解しようとしたりして通読しても、そんなに頭に入るものではありません。それよりも過去問を解いて重要な論点が何であるかを知る方が先決です。論点が分かれば対応策が立てられます。基本書は、過去問の正解や解説を読んでも理解しにくい場合や、疑問点を解決する為に、必要に応じて部分的に読む方が効率良く学習出来ます。

 学習の初期段階では、基本書の内容の中でどこが重要でどこがあまり重要でないとか、どこがよく出題されてどこがあまり出題されない、などということは分かりません。その為、基本書の通読に時間を掛けても、思ったほど効果が出ません。基本書の通読は、大体どんなことが書かれているか概要をつかむ程度に流して、すぐに過去問学習に入ることが効率的に学習するポイントです。